半田工場 第1品質管理室
宮下 和広
2016年中途入社 機械システム工学専攻
※部署名や役職名などは、取材当時のものです。
半田工場 第1品質管理室
宮下 和広
2016年中途入社 機械システム工学専攻
※部署名や役職名などは、取材当時のものです。
ハードルが高ければ高いほど、
それを乗り越えてみたくなる。
前職は、液晶ディスプレイメーカーの生産技術。転職のきっかけは、一足先にアドヴィックスに転職した前の職場の先輩から、品質管理の仕事内容を聞き、興味を覚えたから。人の生命にかかわるクルマのブレーキ制御システムを、高い品質のもとで市場に送り出す仕事にやりがいを感じ、アドヴィックスへの入社を決めた。
Section.01
「不良ゼロ」をめざして、できることはすべてやる。
モノづくりで不具合が発生する可能性は、ゼロではありません。品質管理は、あらゆる可能性を検討し、不具合の発生を予測して、事前の予防策を検討するとともに、量産後に万が一不具合が発生した場合にはその原因を突き止め、二度と同じ間違いが起こらないように改善策を検討、実行するのが仕事です。製造部門と協力し、取り間違えが発生しないような部品の管理方法を導入し、技術開発部門には他部品と差別化できるような形状変更を依頼し、生産技術部門とは正しい部品かどうかを識別するシステムを一緒に検討します。
工場で実際に設備を動かしてモノづくりにあたる製造現場とお客様との“橋渡し役”を務めながら、不良の発生を限りなくゼロに近づけるためにあらゆる手段を尽くすのが品質管理。お客様を喜ばせる製品を供給し続けるために、私たちは日々新たな挑戦を続けています。
Section.02
ワクを超えた挑戦で、前例のない特殊熱処理を導入。
初仕事となったギヤポンプの内製化プロジェクトでは、自社工場でつくる部品だけでなく、サプライヤーから供給を受ける部品の品質管理も大きなテーマでした。特に難関だったのは、過去に前例のない特殊な熱処理でつくるギヤポンプ部品の品質管理。参考にすべき知見もなく、一定品質の部品が安定供給される仕組みをつくりあげるために、本来の業務のワクを超えてさまざまな試みに挑戦しました。例えば超高精度なギヤポンプの部品生産に適合した生産体制を備えているかどうかを「現地・現物・現認」によって確認し、信頼できるサプライヤーを選定。その上で、熱処理の際の設定温度やガス流量など、加工条件にまで踏み込んで製造プロセスを検討し、部品が目標品質に達していることを確かめる評価方法も新たに構築しました。サプライヤーとともに加工条件までつくり込むのは異例のことでしたが、それだけ製造が難しい部品だったということです。
熱処理に関する知識もろくにない中、まわりのサポートにもずいぶん助けられました。上司は評価方法に関して貴重なアドバイスをくれましたし、製造現場には何度もテスト用の試料づくりに協力してもらいました。
Section.03
難しい仕事を楽しもう。
「モノの品質は人でつくり込まれる」というのが、私の持論。人と人とが「良いモノをつくろう」という意識を共有し、ベクトルをひとつに連携してはじめて、良いモノができると固く信じています。そして、その思いを体現できたのが、ギヤポンプの内製化プロジェクトでした。プロジェクトへの参加が決まった時、自分の中で2つの思いが交錯しました。アドヴィックスの将来にも大きな影響のあるプロジェクト。入社したばかりの自分に、果たしてチームの一員としての大役が務まるのだろうかという不安な思い。もうひとつは、「やるからには従来品を超えるようなモノをつくってやろう」という奮い立つような思いです。困難に思えるからこそ、それにチャレンジして乗り越えた時にやりがいを感じるし、楽しささえ見出せる。そのことを忘れずに、これからも難しい仕事にチャレンジしていきたいと思っています。