「ブレーキ鳴き」解消への挑戦。

「ブレーキ鳴き」解消への挑戦。

Section.4 ブレーキ鳴きの研究からブレーキパッドの開発に従事して6年。目指すは製品化

製品化の7割まで到達。険しい道のりは続く

鳴きを抑制するブレーキパッドの開発は、製品化に向けての取り組みが今も続いている。核となる材料も見つけた。いい数字も出ている。ただ、小坂は今も気を緩めてはいない。

「製品化までの7割までは来たと思います。ただ、ここから先は急勾配。まだまだ険しい道のりが待っています。本当にこれでいいのか?抜けている部分はないか?そうしたアプローチを続けて製品化にこぎつけたいと思っています」

基礎研究を大切にする会社

「なかなか結果が出ない中、"もうやめろ"と言われていたら、すぐにやめていたかもしれません。でも、この現象解析が将来のパッド開発に必要となるから、続けさせてもらえたんだと思います。確か入社3年目の時だったと思います。ある学会でお会いした他業界の方にこう言われたんです。『今どき、そこまで基礎研究をやらせてくれる会社はめずらしい』と」

小坂たちが解明したメカニズムをもとに摩擦係数の上昇を抑制して鳴きの発生を抑え込んだブレーキパッドが完成したからといって、ブレーキ鳴きを完璧に抑えることができないことは、小坂もわかっている。そんな簡単なことではない。でも、だから面白い。一つの山を登りきったその先には、また別のもう一つの山が見えている。小坂の「鳴き」への挑戦は、これからも続いていく。